怪紀行香川・綺麗で清潔でデンタルなカオス 歯ART美術館
■歯なのかARTなのか、それが問題だ
どうも最東です。
歯、磨いてますか?
夜磨く派?
朝磨く派?
それともどっちもでしょうか。
最近の言説では、磨きすぎるのもあまりいいことではないということなので、朝か夜かどちらか一方にしたほうがよいのではないか、と思います。
ちなみに最東は夜派だよ~チョメッ!
うちの家人はやたらと歯を磨きたがる質で、すぐに歯ブラシが工場のデッキブラシのようになります。物持ちがいいのは歯ブラシだけではなく、歯磨き粉も同じで、すくなくなるとチューブをハサミで両断し、最後の最後まで歯ブラシではつって使っています。あと、マヨネーズも同じようなことをします。
日に何度も歯を磨くなんて、ずぼらな最東にはとてもできそうにない、といつも思っていました。
そんなわたくしがやってきたのは香川県にあるその名も『歯ART美術館』。
「はアート」美術館と呼んだそこの貴様ッ!違う違う違う違ァァアアアアアURYYYYYYYYYY
ちゃんと「♥(ハート)」美術館って、読むんだぞ❤
勝手な解釈ですが、合ってると思います。
高松市の海沿い、プライベートビーチのようなロケーションにある謎の施設。遠目から見ても「なんだありゃ」となるくらいに目立っています。
最東もそろそろこういったスポットにも行き慣れてきたので、遠目からでもピーンと来ました。
どうして、この類のイカした施設は色彩豊かで創造力溢れているのでしょうか。(惚れぼれ)
駐車場に車を停め、降りると早速独特な看板がありました。
<514km 東京>
<11,225km ニューヨーク>
<9,490 km ロンドン>
単 位 よ !
どういう意図があってのことかはわかりませんが、ニューヨークやロンドン、ケープタウンまでの距離が一目瞭然だね!キメッ!
駐車場から坂を下ったところに歯ART美術館の本館はあります。
坂の途中にはみんなリアルすぎる歯をむき出しにした石がたくさんありました。意味がわからないかと思いますが、そのまんまの意味です。
■歯ART美術館とはどんな施設?
そして、いよいよ中に入るわけですが最東は驚きました。
めっちゃキレイ……!!
なにがキレイか、って思うでしょう。
いや、この手の施設は基本的におっちゃんとかおばちゃんがひとりでやっていて、手書きで料金が書いてあって「ゆっくり見てって」と送りだされるのがほとんどです。
偏見じゃないよ!経験則だよ!
でも歯ART美術館では、しっかりとしたフロントがありそこで入場料を支払うのです。さながら、歯医者さんの受付窓口のよう。
それもそのはず、歯ART美術館はその名の通り、歯と仮面とカメラの美術館なのです。
は(歯)?
歯はいいとして仮面とカメラはなんだって?
なんでわからないんですか。
仮面とカメラですよ!
そのほかにも期間展なんかもやっていて、アート県香川の名を欲しいがままにしています。たぶん。
わかったわかった。仮面とカメラでしょ?
説明しますよ、はいはい。仮面とカメラね。
歯ART美術館は、歯科技工の会社である「和田精密歯研株式会社」が設立した、全国でも珍しい歯とアートの展示がある美術館です。(うどん県旅ネットHPより)
つまり、歯とアートの展示を主としているから、歯だけではないというわけです。
そう考えて美術館の名前を思い返してみましょう。
『歯ART美術館』……ホラァ!
歯とARTって入ってんじゃん!!
仮面とカメラの説明になってないぞ、という声が聞こえてくる気がしますが幻聴です。
真面目に答えると、仮面についてはいい歯を作る研究材料としてさまざまな国の色んな仮面を収集したのだそうな。
仮面と歯にどれだけ密接な関係があるのかは、凡人である私にはわかりませんが、とにかく個性的な仮面がそこかしこにあります。ひとくちに仮面と言っても、表情豊かで見ていてあきません。
同じフロアには絵画や彫刻などもあり、唐突にカメラの展示があります。
カメラはええっと、あれです。歯を撮影するための、カメラで、その、歴史を学ぼうとですね、つまり……そういうことです。
■でもやっぱり歯のスペシャル
なんだか仮面とカメラの話ばっかりしてしまいましたが、歯ART美術館は先述のとおり歯科技工の会社が作った施設なので、アートと歯の二枚看板なわけです。
歯の展示フロアの濃厚さは筆舌に尽くしがたく、歯医者さんでしか、いや、むしろ歯医者さんでも見たことのない専門器具が多く展示されていました。
特にインパクトがあるのは、全国津々浦々から集めた入れ歯のモニュメント。
その名も『入れ歯供養』
怖いよ~……
無数の入れ歯が敷き詰められた透明アクリル板のボックスは一度見たらトラウm……、忘れられないこと請け合い!
そのほかにも実際に触れて、動かすことのできる体験展示などもあってボリューム満点の歯科展示でした。
麻酔器なんて普通触ったことないですし、歯医者さんに行ったところでこれから歯をキュィイイイイイインってされる恐怖で器具なんて見ないですもんね。
そういう意味では、普段目にかかることのない知識と器具を浴びて、いっちょ開業しちゃおっかなって思うくらいには歯医者さん気分になれます。
それにしても歯とアートとの出会い……異質でとんでもですが、不思議と面白い空間でした。
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